スペイン紀行
バルセロナ紀行
スペインを旅行したらサグラダファミリア・アルハンブラ宮殿・そして本場フラメンコを
見ることが3大目標であった。そして既に目標以上の観光地を巡り思いも寄らぬ
景勝地を眺め大満足だったのである。交通渋滞に巻き込まれはしたものの開演時間には無事到着であった。

フラメンコは安酒場でせいぜい5,6人で繰り広げられるショーを想像していた。しかしバスで訪れたところは大きな劇場であり既に多くの入場者が詰めかけ開演を待ちわびているところであった。場内はムンムンたる熱気!…
我々一行が案内されたところは最前列いわばカブリツキと言うところ テーブルに夕食の食器が並べてあった。食事にかぶりつくことはなかった。
「カメラOKフラッシュOKですよ。カメラを向ければ踊り子達も張り合いがあるというものです」
と添乗さんから聞いて勇気百倍・してやったり!…しかし暗い照明の中で動き回る踊り子フラメンコ達を旨くとらえることが出来るでしょうか?それが難関であった。
この日のために幾たびか夜景にチャレンジしてきたと言える(ことごとく失敗だった)
いざ!やり直しのきかない本番だ。メモリーも充電池も十分用意している。
ウエイトレスが食器をがちゃがちゃ音を立てて並べる。目の前を行き来するウエイトレスが煩わしいパチリパチリ方々でフラッシュ!。「食べないの?」と周りで言うがそんな声も耳に入らない。食べるのはどうでもよい。食べるのはいつでも出来る。今までいくらでも食べてきた… 空虚な頭で変な理屈をこねている。そんなことよりこの一瞬だ。デジタルカメラで常に舞台集中だ。手をつけなくても食器はどんどん出された料理とともに片づけられていく。
舞台脇から迫力ある演技に陶酔していた。食事のない観客が大半である。2階席も埋め尽くされている。何百人入場しているのだろう…

小さいときから鍛練を積んできたのか実に細かいステップそしてカスタネットギター演奏。おお…これはカルメンを演じているのかと思われるが筋書きは分からない。
大きなカメラを提げてお客達を巡回して撮し回るカメラマン!。デジタルカメラか?!良かったら買い上げると言うシステム? 一枚800円… 開演途中にテーブルに配られる。… 何だこの写真は誰だこの田舎親父は! ん…俺のことか。仲間の奥様と並んで撮されている… これは買えないなあ…買うか買わぬかはかみさん任せ…我は続く舞台に釘付けである。
食事もとらずケーキとコーラーを飲んだ程度で食卓も片づけられた。それでもいい。後悔もなし恨みもなしだ。

男性の舞踏も実に闊達堂々としている。引け目や悪びれたところは微塵も感じない… 控えめな日本人しかし厚かましい日本人はこういう態度は出来ないであろう。見事なステップ!満場の拍手 どんなもんだい!自慢げに方をつきだして 一礼もせず舞台裏に消える。お客に追従する姿勢は感じられない。

芸人が観客にぺこぺこ頭を下げるのは日本特有な変な風習なのであろうか…自信と誇りの高い国民なるが故の姿勢なのか…
スペインの女性は情熱的で嫉妬深い。と添乗さんは言う。「一日の内3回は愛していると言う呪文を唱えなければならない 神の怒りにふれると 何が飛んでくるか分からない。直ぐにものが飛んでくるナイフでも包丁でも手当たり次第に矢玉が雨あられ…」と言うこれは少々オーバーだろうが物騒なことだ。
え〜…愛しているなんて結婚以来寝言にも言ったことがないなあ…そんな言葉は俺の辞書にはないし。スペイン語の分からない辞書だからなあ。

日本でも盛んにフラメンコが踊られ同好会や教習所さえあるようだ
感動のフラメンコも幕引きのあとは家路を急ぐ人々が出口に殺到する…これは日本のプロ野球場でもおなじみだ…。同伴者達が遅れている場内の売店でカスタネットを土産に買って帰るつもりらしい。

場外の街路にも突然出現した日本人観光客をあいてとする闇商人達がカスタネットを指先にして旨く捌きかたかた音を立ててながら「2コセンエン!」と声を張り上げて外貨獲得に励んでいた。… ん… 日本円が通用するのかな?と思ったもののカスタネットを買う意志はない。外で安く売っていたよ…と言えばこの劇場のカスタネットでなければ駄目なの!値段の問題ではないのだ…とここにも誇り高きおばちゃんが存在するのであった。
私はフラメンコの舞踏DVDはないものかと一心に探したがこれは残念とうとう見つけ出すことはなかった。 スペインではDVDが余り発達していないのかも知れない。
バスが来ましたよ。早く乗ってください。 添乗さんが一段と声を張り上げて叫ぶ。車道で何時までものんびり停車していることが出来ないのである。

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