スペイン紀行
バルセロナ紀行
スペイン人ガイド・Mrリカルドさん 1999年までエリートサラリーマンであったという日本語は堪能で日本人より分かりやすい日本語で案内してくれました…偉い!。
ここでも大聖堂の見学。しかし相変わらずSantaは説明を聞かずうろうろ…撮影ポイントを探して歩き回るのです。集団の結束を乱すやりにくい奴!…ガイドの内容を吟味して楽しく聞いてもらいたい…と思っているガイド。聞きたくない反逆児奴もいる。
ともあれ迷子になるな!それ以上迷惑かけるな!(いい年こいて…)と目で制している。エリートになるだけあって貫禄がある。
我も又迷子は怖い…右左も分からない…言葉も通じない。迷子になったらどうすれば良いか…見当もつかない。いつか迷子になった夢を見た… 日本国内なら迷子になることもない。方言はあるにもせよこちらの意志を相手に伝えることが出来る安心感がある。… スペインではそうはいかない。…試しに迷子をやってみるか?そんな勇気もない。
片方の目で高い塔を眺め写真を写しつつも片方の目では…我が集団の行方を追っているのである。そして最後尾になる我を何時も添乗さんは待っている。… どうもいつもすいません。
午後からはひたすらバスはひたはしり北上し風車で有名なコンスエグラを訪れる。走行距離は実に550qと添乗さんは書かれている。実に東京大阪間をひたはしった事になる。腰痛…イテテ…40人乗りの大型観光バス悠々2人分占拠で窮屈なことはないのだが…箱の中に詰め込まれるのはどうも苦手だ。
奥様は夕食の心配もいらないし時間が来ればちゃんとおいしい料理が用意されている旅行の時は世話を焼かず太るのが奥方。殿方はそろそろ味噌汁でも恋しくなる頃、旅の疲れも重なって減量になるところですね… とベテラン添乗さんのお話。
はは…しかりしかり…味噌汁お茶漬け恋しいなあ。寿司でも食えたら最高だなあ…
後方の席で奥方は寄り添うようにして高いびき… バスは走るひた走る。
黄金の塔…世界に2つとない宝石をちりばめたシャクや王冠…。こんなものをめった拝見することは出来ない。これがどれほどの価値があるのか…お宝鑑定に出したら面白いな…と思う。ちっぽけな我が家が何軒も建てることが出来るだろう…見るだけでさわることも出来ない高嶺の花(厳重な柵の中)怪盗ルパンスペインにいないのか?…スリやひったくりが多いらしいが。
せいぜい我らは黄金の塔を背景に写真を撮るくらいなもの…
繊細な壁画… 「良い仕事してますねえ…」と言って失笑を買う。
壁に書かれた宗教画…いずれも暗い。明るい極彩色を使わない。ドデカイ、バカデッカイ大聖堂… 昔の人はこれをどのようにして積み上げ彫刻していったのだろう…
そしてこれらの金銀財宝は幾多の戦いの度に人命とともに占領され略奪されたりしたのであろう… と暗い想像を逞しくする。
敬虔な祈り、宗教… それらを考え合わせてもこの黄金の塔は決して平和の象徴とは私には思われなかった。
花蝶Santa…花の小径 1時間30分と書かれていた。この案内に期待をしていた。花の小径と言うからには色々な花が咲きみだれて居ることだろう…どんな花々が咲きみだれているのだろうと期待に胸をふくらませていた。…煉瓦造りの狭い路地・窓辺につるした鉢植えが左右に広がっているが…たいした花も咲いていない。なおかつ花の小径はどこだろう…と思っているとここが花の小径なんですよ…とささやき声が エッ! 我が耳を疑う。こんなところ… ちょっと広まったところにでるとリカルドさんのガイドが始まるが… わずか石垣に咲いたブーゲンビレアに私はカメラを向けていた。
あにはからんや…ここが花の小径か…と狭いユダヤ人街をスキップしながら歩いてきたのに。(これはカラスの勝手で何の意味もありませんでした)ガッカリ!
青天の霹靂…遠き彼方で雷鳴がとどろく…走行中のバスの車窓からはっきりと雨域が区別され確認できる。ドンキホーテで有名なコンスエグラ 従者サンチョパンサを従えて気の狂ったドンキホーテが風車に突撃した。セルバンテスの名場面だ…
我らが観光バスもまさに古城と居並ぶ風車にさしかかると突然大粒の雨にさらされることになった。記念撮影をとりたい反面雨に濡れるのは遠慮したいところ進退に躊躇するところ… それでも何枚か撮影を試みるが激しい雨と風は傘も受け付けずカメラを濡らす。…デジタルカメラが故障したら大変!撮影の断念をやむなきに至った。
同伴者達の写真をそれでもしぶとく数枚…画像は大粒の雨に歪んでいるが…
それでもいいから印刷してよ…と後ほど督促されたのでした。
城下の町は貧しい農家?…ひっそりとして人影も少ない。2,3の子供が自転車で遊んでいるくらい。毎日石造りの古城と風車を眺めて暮らしているのかな… セルバンテスなど本を読んでいるのかな?などと想像する。バスは狭い家並みをすれすれに通り過ぎる。…